40代でジョブチェンジ。
聞かない話ではないものの、夫婦二人同時に、というのは珍しいようで、よく「なんか、すごいね」という賛辞(?)をもらったりします。
そのうえ、今のところ二人とも定職に就かず、あくまで士業を目指して勉強しつつ、なんとか食いつないでいる、という状況なので、端から見ればクレイジーな夫婦です。
なんでそんなイバラの道を選んだのか?
今回は、今に至る経緯をサクッとご紹介します。
夫は、長年IT関係の仕事をしてきましたが、心機一転、ジョブチェンジ、ここ数年は小さな会社の総務を一手に引き受けていました。
経理も労務関係も、事務仕事っぽいことはなんでもやるわけです。
日々の業務に追われて、ベッドでパソコン持ったまま寝るなんてこともあったり。
毎日疲れ切った夫の姿を見て、妻は心配していました。
「前職も大変だったけど、それ以上じゃない?」
そんなあるとき、やっと会社が社会保険労務士の先生と顧問契約をしてくれることになったのです。
そして、夫がこれまでやってきた仕事をみて、
「社労士に向いてるんじゃないんですか~」
なんておっしゃってくださったそうです。
「社労士?なれるのかな?」
それが、夫が社会保険労務士を目指す最初のきっかけでした。
社労士の先生がおっしゃった一言がきっかけで、いちどは社労士の資格を取ることをぼんやりと考えたものの、日々の業務に追われ、すっかり忘れてしまっていた夫でした。
その後、数か月ぶりに社労士の先生とゆっくりお話しする機会があり、改めて資格取得について真剣に考え始めた夫は、一念発起し、通信教育での資格取得を目指しました。
とはいえ、多忙な日々の中で勉強時間を確保するのは並大抵ではなく、ダブルの忙しさでげっそりしていく夫でした。
とりあえずは受験してみたものの、わずかに点数が及ばず、残念ながら不合格。
妻はこのとき、夫はもうあきらめるものと思っていました。
まさかの展開
再び受験するかは夫もかなり悩んだようでした。
しかし、悩んだ末の結論は、なんと、
会社を辞める
社会保険労務士試験を再び受験する
というもの。
IT業界を去った時は、年齢を考えると今後ずっとITの仕事を続けていくのは難しいという結論からの転職でした。
この度の会社を辞めるという決断は、会社の経営不振もあいまって今後を見据えて長くできる仕事をしていきたい、という思いもあったようで、妻としては、その点は理解できました。
が、社労士の資格を取るためにしっかり勉強の時間を取りたいから、自営業的にITサポートの仕事をしながら、来年の資格取得を目指す、と言われたときは、正直、絶句。
とはいえ、一見ひょうひょうとしており器用そうに見えて、実際は不器用で生真面目な夫のこと、悩みに悩んだうえでの決断だろうと思い受け入れたのでした。
無事(?)退職し、社会保険労務士試験の勉強に取り組むべくリサーチを始めた夫でした。
ある日、社会保険労務士の仕事について改めて調べた夫が、そっと近づいてきて、
「ねぇ、ねぇ。あのさぁ~、行政書士の資格取ってくれないかなぁ。独立開業していくには、仕事の幅が広いほうがいいみたいなんだよねぇ。」
とつぶやくのです。
家計のやりくりにいそしんでいた妻は、新たなハードルを目の前に置かれ、これまた絶句。
とはいえ、こんな状況なのに、専業主婦を謳歌していた自分にいささか申し訳なさを感じていた妻は、
「できるかわからないけど、一回考える。いっかい考える、、、」
と返事をしたのでした。
覚悟を決めて再チャレンジ
実は妻、独身時代にいちど行政書士の資格取得を目指したことがありました。
その時は独学に近い通信教育で、法律初心者の妻にはあまりに難しくぽっきり心が折れた苦い記憶のみが残っていたのです。
なので、自分を励まして、押し入れからテキストの入った段ボール箱を引っ張り出して開いたときは驚きました。
なんと、妻、行政書士の試験を受験していたのです。
あまりにも苦い記憶過ぎて、受験したことも忘れていました。
テキストたちも開いてみましたが、最後まで勉強した跡が残っていました。
むずかしい、わからない、つらい。
そんな記憶しかなかった行政書士の試験勉強でしたが、途中でやめることなく最後までやりきっていたんです。
昔の自分に励まされました。
あの時は、テキストの選定が悪かった。でも、もう十数年もたっているし、今ならやれるかも。
そんな思いがふつふつと湧いてきて、妻も決断しました。
「行政書士の資格試験、受けよう」
そんなわけで、夫は社会保険労務士、妻は行政書士と、夫婦が二人で士業を目指すことになりました。
クレイジーなのか、頭の中お花畑なのか、無謀な夫婦です。
そんな二人が、試験合格を目指して頑張りますので、よろしければ応援よろしくお願い致します。